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2011年11月11日金曜日

変圧器の返還負荷法


変圧器の温度上昇試験をしたいのに実際の負荷がない時変圧器Bのタップ電圧を変圧器
Aのタップ電圧に比べ下げ、両者の差を両変圧器インピ-ダンス電圧の和になる値に選ぶと
電源端子より無負荷損が供給されると同時に、2次側の負荷損を供給できる。

一次電圧次KV
二次電圧(KV
一次電流(A
二次電流(A
無負荷損(Kw

負荷損(Kw

Z(%)

   66
   3.3
   52.5
   1050
   12.32
12.5
   39.88
39.88
   7.31
7.30
   63
   3.3
   55.0
   1050


   40.96
40.95
   7.35
7.35
   60
   3.3
   57.7
   1050


   41.67
41.66
   7.58
   (7.58
   57
   3.3
   60.8
   1050


   43.42
43.42
   7.86
7.85
                           (  )の値はB変圧器
インピ-ダンス電圧は約4.5KVだから2台を組み合わせると差電圧は9KV、したがつてA
3.3/66KVB3.3/57KVタップとする。
 励磁側の設定:上記の定めたタップの場合、66KVで励磁すると、57KVタップは約116
の過励磁となるから、3.3KV側から励磁するのがよい。

高圧側よりみたインピ-ダンスは
  A変圧器   (660007.31/100/52.591.9(Ω)
  B変圧器   (570007.85/100/60.873.7(Ω)
タップ差は9KVであるので、循環電流は
  9000/91.7+73.7)=54.4A) 
定格電流に対する比率は
  A変圧器    (54.4/52.5)x100103.7(%)
  B変圧器    (54.4/60.8)x10089.5(%)
給負荷損は     
  A変圧器    1.0371.03739.8842.9Kw)
    B変圧器    0.8950.89543.4234.75Kw)    
実側油温上昇℃の補正計算は
  A変圧器    ℃x{(12.32+39.88/12.32+42.9)}0.8乗=0.956x℃
  B変圧器    ℃x{(12.5+43.42/12.5+34.75)} 0.8乗=1.125x℃
返還負荷法により得られた温度上昇より、定格負荷時の温度上昇を求めるには、油の温
度上昇は損失比の0.80.84乗に比例し、巻線と油との温度差は電流の2乗に比例すると仮定して計算する。

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