変圧器の温度上昇試験をしたいのに実際の負荷がない時変圧器Bのタップ電圧を変圧器
Aのタップ電圧に比べ下げ、両者の差を両変圧器インピ-ダンス電圧の和になる値に選ぶと
電源端子より無負荷損が供給されると同時に、2次側の負荷損を供給できる。
一次電圧次KV)
二次電圧(KV)
一次電流(A)
二次電流(A)
無負荷損(Kw)
負荷損(Kw)
%Z(%)
|
66
3.3
52.5
1050
12.32
(12.5)
39.88
(39.88)
7.31
(7.30)
|
63
3.3
55.0
1050
40.96
(40.95)
7.35
(7.35)
|
60
3.3
57.7
1050
41.67
(41.66)
7.58
(7.58)
|
57
3.3
60.8
1050
43.42
(43.42)
7.86
(7.85)
|
( )の値はB変圧器
インピ-ダンス電圧は約4.5KVだから2台を組み合わせると差電圧は9KV、したがつてA
は3.3/66KV、Bは3.3/57KVタップとする。
励磁側の設定:上記の定めたタップの場合、66KVで励磁すると、57KVタップは約116%
の過励磁となるから、3.3KV側から励磁するのがよい。
高圧側よりみたインピ-ダンスは
A変圧器 (66000x7.31/100)/52.5=91.9(Ω)
B変圧器 (57000x7.85/100)/60.8=73.7(Ω)
タップ差は9KVであるので、循環電流は
9000/(91.7+73.7)=54.4(A)
定格電流に対する比率は
A変圧器 (54.4/52.5)x100=103.7(%)
B変圧器 (54.4/60.8)x100=89.5(%)
給負荷損は
A変圧器 1.037x1.037x39.88=42.9(Kw)
B変圧器 0.895x0.895x43.42=34.75(Kw)
実側油温上昇℃の補正計算は
A変圧器 ℃x{(12.32+39.88)/(12.32+42.9)}0.8乗=0.956x℃
B変圧器 ℃x{(12.5+43.42)/(12.5+34.75)} 0.8乗=1.125x℃
返還負荷法により得られた温度上昇より、定格負荷時の温度上昇を求めるには、油の温
度上昇は損失比の0.8-0.84乗に比例し、巻線と油との温度差は電流の2乗に比例すると仮定して計算する。
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