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2011年8月15日月曜日

短絡電流の求め方(1)

%Zの定義
 変圧器(其の他の機器及び線路も同じ)で説明すると2次側を短絡して1次側に
電圧を徐々に加えていく 2次電流が変圧器の定格電流になった時の1次電圧
1次定格電圧で除した値x100を%Zと言う。

%Zの意味
%Zだけでは何の意味もない、何KVAの何%と言って初めて意味を持つ
Zは%Rと%Xとがあるが、説明を簡単にする為に%Zだけで説明をする。
為%Z=%R+j%Xだ。実際の計算では%Rが%Xに比べて小さい事か
ら%Xだけで計算事が多い。

C) %Zの使い方
2000KVA Tr 11KV400V Z=5%の変圧器の2次側を短絡してTr1
側に電圧を加えた時2次側に定格電流2000/(√30.4)=2,886.8Aが流
れた時の電圧は11,000x0.05(5%)=550Vである、では550V20
(1/0.05)の電圧(11,000V)Tr1次に加えたらZ(インピ-ダンス)
は一定だからTr2次側には2,886.82057,736A流れる、これをTr2
短絡電流という、この値はTr2次定格電流/0.055%)と同じである。
  短絡電流=定格電流/(%Z100)で表す事ができる。

D) 基準KVA

   4000KVA Tr 24KV 11KV 6%とする。
   2000KVA Tr 11KV0.4KV 9%とする。

       電源側の%Z0として4000KVA2次側を短絡すると
  定格電流=4000/(√3x11   210A
  短絡電流=210A0.06 3500A流れる。

それでは2,000KVA2次側を短絡すると何A流れるだろう?
どう考えるかは2000KVATrに定格電流の2倍の電流を強制的に流して
みると電圧降下は2倍になる。逆に定格電流を流して%Zが2倍になった
と考えても同じである、この一連の考え方を2000KVAで%Z=9%
4,000KVA2,000KVA2倍)基準に換算すると9%x218%にな
ったと言いう。ここで始めて基準が同じになったので2000KVA Tr2
側%Z4000KVA基準で6+1824であると言える。

      即ち 新%Z=基準%Z/%Zとなる。

ここで注意しなければ成らないのは2000KVA Tr2次短絡電流を求める時
       基準定格電流4,000/(√3x0.4)=5,773A
        短絡電流 5,7730.2424,054Aとしなければならない。

E) 短絡電流の計算例
    電源側%Z    Z0とする。
    5000KVA Tr 77KV11KV   Z 8
    1000KVA Tr 11KV0.4KV   Z 6
      1000KVA2次側の短絡電流を計算してみよう。










基準定格電流
合計%Z
短絡電流
1000KVA基準
1,443A
1.6+6=7.6
18986
2000KVA基準
2,886A
3.2+12=15.2
18986
3000KVA基準
4,329A
4.8+18=22.8
18986
4000KVA基準
5,772A
6.4+24=30.4
18986
5000KVA基準
7,215A
8+30=38
18986
10000KVA基準
14,430A
16+60=76
18986
  
        この様に基準KVAは何でもよい。

F) %ZからΩへの変換、Ωから%Zへの変換
ケ-ブルのZ0.03Ωだったとすると2000KVA(0.4KV)基準では何%
定格電流=2000/(√3x0.4)=2886A
電圧降下=√3x0.03x2886 =150V
Z =(150400)x100 37.5%

逆に%Z37.5%から Ωを出すにはどうしたら良い
定格電流が流れた時400V0.375150Vの電圧降下を起こすから
150=√3xΩx2886からΩを求めれば良い。
換算式を覚える必要はない

G) 受電点での%Zを調べても不明の場合が多い、その時受電用遮断器
250MVAのを使用しており、構内基準%Z2000KVAであれば、 20001002500000.8%と計算する。
H) パーユニット法
通常は%Z1/100にして計算する。

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