A)断続時間が判っている場合
使用時間 3秒
未使用時間 45秒
電流値 1200A
電流I=1200x√{(3/(3+45))}=300A=熱的等価電流
熱動電磁形 MCCB 300x1.15=345A以上のAT
電子式 MCCB 300x1.4 =420A以上のAT
熱動電磁形は15%の余裕、電子式の場合は熱動電磁形に比べ動作時間が短い通電時間
(3秒)を特性曲線下限の1/2以下にし、しかも熱的等価電流に対して40%の余裕をもたせ
る。
A)では使用条件からMCCBを選定したが、被溶接物が変わると溶接機の使用条件も変わるから、その都度MCCBを変えなければならない様に思えるが、溶接機の使用限度を考慮して、溶接機容量や仕様から許される最大使用に対してMCCBを選定すれば良い。
定格容量 85KVA
最大入力容量 400KVA
すなわち50%の使用率で通電した場合に温度上昇の制限規定を満足する様な負荷に調節し
た時の入力を定格容量と言う。
電流=85x1000/(200x√0.5)=300A=熱的等価連続電流という
300x1.15(15%の余裕)=345A以上のATのMCCBを選定すれば良い。
但しMCCBは熱動電磁形
使用制限を越えない様な使用率βと使用率βの時許される最大入力Igの関係は
Ig=300/√β
使用率 50% 通電時間 30秒(60x0.5) 425A
625% 通電時間 3.75秒 (60x0.0625) 1200A
1% 通電時間 0.6秒 (60x0.01) 3000A
周期を60秒として、使用率βを通電時間に換算して計算してみた、即ちこの溶接機では熱
的等価電流は300Aであるが上記の通電時間に対してそれぞれ425A,1200A、3000Aまでが使用
限度であるという意味です。
しかし溶接機の二次を短絡した場合でも標準最大溶接電流に比べ30%程度大きくなるだけだ
から
I=400x1000x1.3/200=2600A
最大入力電流は2600Aで検討すれば良い。
過渡突入電流によるMCCBの瞬時引きはずし電流の検討は下記による。
最近の溶接機は突入電流による保護機器の誤動作の防止、溶接条件の一定化のため同期投
入方式で波頭制御方式をそなえたもの、または同期投入方式のみのものがほとんどである。
電流の定常状態の実効値と過渡状態の最大波高値との比は下記の様になる。
同期投入方式 波頭制御方式 I=√2 Imax
同期投入方式 I=2 Imax
だから2x2600=5200A MCCBの瞬時引きはずしは実効値だから
5200/√2=3680Aで検討すれば良い
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