全ての繰り返し波形(非対称でも良い)はフ-リェ-級数を用いて数学的にn個の高調波に分解できる。 これを逆に考えればn個の高調波が起こした諸現象を全て加えれば現実に目の前で発生している現実の現象になるという重ねの理が成り立つ。
ここで注意しなければならないのが高調波に対するインピーダンスが(Z=R+jωL+1/jωC)となるから、インダクタンスL、キャパシタンスCは変化しないがそれぞれのリアクタンスは周波数に比例あるいは反比例するために、例えば商用周波数においてインダクタンスLのリアクタンスが100(Ω)、キャパシタンスCのリアクタンスが同じく100(Ω)の時、第5調波に対してはインダクタンスLのリアクタンスが500(Ω)、キャパシタンスCのリアクタンスが同じく20(Ω)として働くことに注意すること。(第5調波とは50Hz×5=250Hzの正弦波のことである。)
ここで注意しなければならないのが高調波に対するインピーダンスが(Z=R+jωL+1/jωC)となるから、インダクタンスL、キャパシタンスCは変化しないがそれぞれのリアクタンスは周波数に比例あるいは反比例するために、例えば商用周波数においてインダクタンスLのリアクタンスが100(Ω)、キャパシタンスCのリアクタンスが同じく100(Ω)の時、第5調波に対してはインダクタンスLのリアクタンスが500(Ω)、キャパシタンスCのリアクタンスが同じく20(Ω)として働くことに注意すること。(第5調波とは50Hz×5=250Hzの正弦波のことである。)
もし波形が対称波であれば偶数調波は0となり、奇数調波だけとなる。非対称波であれば偶数調波も奇数調波もでてくる。一般的に高調波は40次までをいい,40次を超えると高周波と呼んでいる。
単相回路において単相ブリッジ整流が行われている場合は奇数次調波3,5,7、‐‐‐‐と発生していくが、三相ブリッジ整流器により整流が行われている場合は第3調波及3の倍数の調波は発生せずに第5調波から出発する級数、すなわち第5,7,11,13‐‐‐‐となる。
また高調波は次数が高くなれば、その振幅は次数に反比例して減少していくから、通常単
相回路(3相4線式も含む)では第3調波が、また動力三相回路(第3調波が流れる回路が
ない)では第5、第7調波が主に問題となる。
高調波環境目標レベルを電力系統では配電系統で5%以下、特高系統で3%以下とする。機
器の高調波耐量は総合電圧歪率で10%以下となっている。
旧JISの基での高調波障害を受けた機器で最も多いのは電力用コンデンサ-で26%、コンデンサ-保護装置で2%、直列リアクトルで65% 合計96%に達していた。
最近パワースイッチングの急激な発達により受電設備が電力系統に悪影響を及ぼすように
なってきた。
電力会社側の規制として、各需要家の変電所が電力系統に対して高調波電流流出を下記の表の電流以下に納めなければならない事になっている。新設変電所建設時、電力会社に対しては下記の高調波流出電流以下であることを計算して、書類にして提出しなければならない。しかしながらNet上にどのように計算すれば良いかの事例が沢山あるので、今回は高調波流出計算の説明は省く。
契約電力1kW当たりの高調波流出電流上限値
単位:mA/Kw
受電電圧 | 5次 | 7次 | 11次 | 13次 | 17次 | 19次 | 23次 | 23超過 |
6.6kV | 3.5 | 2.5 | 1.6 | 1.3 | 1.0 | 0.9 | 0.76 | 0.70 |
22kV | 1.8 | 1.3 | 0.82 | 0.69 | 0.53 | 0.47 | 0.39 | 0.36 |
33kV | 1.2 | 0.86 | 0.55 | 0.46 | 0.35 | 0.32 | 0.26 | 0.24 |
66kV | 0.59 | 0.42 | 0.27 | 0.23 | 0.17 | 0.16 | 0.13 | 0.12 |
77kV | 0.50 | 0.36 | 0.23 | 0.19 | 0.15 | 0.13 | 0.11 | 0.10 |
110kVv | 0.35 | 0.25 | 0.16 | 0.13 | 0.10 | 0.09 | 0.07 | 0.07 |
154kV | 0.25 | 0.18 | 0.11 | 0.09 | 0.07 | 0.06 | 0.05 | 0.05 |
220kV | 0.17 | 0.12 | 0.08 | 0.06 | 0.05 | 0.04 | 0.03 | 0.03 |
275kV | 0.14 | 0.10 | 0.06 | 0.05 | 0.04 | 0.03 | 0.03 | 0.02 |
第3,9,15,21調波がない、これはたとえこの調波が変圧器の2次側で発生していても、変圧器1次側に出てこないのです。(この事はあとで詳しく述べる)第3,9,15,21調波は負荷と変圧器2次の間を循環しているだけなだ。また前頁で述べた、高調波は次数が高くなれば、その振幅は次数に反比例して減少していくということは上記の表では諸に反映されている。例えば6.6kVで5次は3.5mAだから7次は3.5×5÷7=2.5mA、11次は3.5×5÷11=1.6mA、13次は3.5×5÷13=1.3mAのようになっている。
なぜこのようになっているかは、高調波の大部分の原因は対称方形波として考えたからである。対称方形波をフーリエ変換すれば、高さをAとしてi(t)=4A/sinαt+1/3sinαt+1/5sinαt+1/7sinαt・・・・・となるからである。
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