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2011年8月22日月曜日

雷の話

雷雲の発生は激しい上昇気流の結果発生する。雲とは水蒸気から出来ているから、雲自身が激しい上昇気流により+と-とに分離する。一般的には雲の上が+となり、下が-となる。(地表が+となる。)

実測に依れば直撃雷の90%は-極性である。反対に誘導雷は45%-80%が+極性である。

A)電位傾度

電位傾度は地上での実測値で3040Kvmで最大100Kvmであり、雷の放電距離が約1Km程度である事から数万Kvから数十万Kvと想定される。

B)雷放電電流

 雷放電電流は2040KAが普通であるが、まれに100200KAに達するのがある。

C)電力量

 波頭長1-2μs半波高時間が3050μs程度のものが多い、その電力量は継続時間が短いので4100Kwh 程度にすぎないが、瞬間電力は電流値が大きいので、数億-数十億Kwに達する。

D)誘導雷

 雷雲が線路導体の上空に発生すると、静電誘導によって導体の雷雲に近い側には雷雲と反対極性の電荷が生じ導体の大地側には同極性の電荷が生じる、このうち線路導体の大地側に生じた電荷は中性点或いは漏れ抵抗を通じて大地に逃げ去るので、導体の雷雲に近い側に生じた正極性電荷が雷雲によって導体上に拘束される、雷雲が雲間又は大地との間に放電して電荷が消失すると、その放電状況に応じて線路導体上の拘束電荷が自由電荷となり左右に分かれて光速度で進行する。

E)避雷針

 避雷針の保護角で一般建造物は60°、危険建造物は45°となっているが、これ確率の問題で従来の実績から保護角を45°とすれば100%近い遮蔽効果が得られている。と言う事は60°では100%保護できていないと言う事なのだ。JISにおいて避雷針に対する考えかたが根本的にかわった。

F)落雷の説明

 もし雲の下が-に帯電し地面が+と言う様に単純であれば雲から地面にドンと雷が落ちて終わりだが、雷の写真を見ると雲から雲へと放電もし、地上への放電も直線ではなくギザギザとなり、放電の分岐もし、しかも途中で雷が消えている。

雷といえども電気の法則に従い最も抵抗値の少ない所を通って来るはずなので、 雲の上部が+に帯電し下部が-に帯電したとしても、雲は上昇気流に依ってかきみだされている、つまり全体的には雲は上部が+で下部が-だが部分的には+の塊、-の塊ができこの塊も風に流され帯状に流れていく。(これをストリ-マ-と言う。)ストリ-マ-は帯電しているから雷に対して電線の様な役目をはたす。だから雷はストリ-マ-に従い横にも走るし、空気中の電荷の塊に雷が落ちればそこで雷が終わってしまう。

G)落雷

 飛行機又は車に乗っていた時落雷したとしてもなんともない、これは人間がすっぽり鉄に囲まれており鉄自身が等電位となり、同様に人間も鉄と同電位に成るからである、これをファラデェ-の籠と言う。

人間への落雷を考えると金属を身に付けている、いないは全く落雷しやすい、しにくいと関係がない、逆に金属を付けていて助かったと言う話の方が多い。

雷に遭った時は出来るだけ姿勢を低くして木の下に非難すること、但し木から2m以上離れる必要がある、さもないと木に落雷した雷が木から人間へと飛んで来る危険性があるからだ。

もし海に落雷した時は海が平らな等電位のため雷は海の上を飛び跳ねる様に走る。これは山の尾根でも起きる事がある。

H)接地抵抗10Ω以下

 避雷針の接地抵抗10Ω以下と言うのは送電線鉄塔の接地抵抗が10Ω以下であれば殆ど逆フラッシオ-バしないが、20Ωの場合30%の確率で逆フラッシオ-バ-が発生すると言う事から決まっている。

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