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2011年9月19日月曜日

プルトニウムの危険

原子力村の人達は原子力発電が先にあり、発電した後に出来るプルトニウムとか放射性破棄物が出来ることを考えずに、若しくは後で何とかなると考えて原子力を始めてしまったのだ。日本の官僚制度のいったん始めたら止まらないという悪癖がここでも出ている。

プルトニウム239(1Kg)からは原子爆弾が製造可能である。勿論ウラン235(3Kg)からも原子爆弾が製造可能であるが、プルトニウム239の方がより危険である。

それ故IAEAより厳しい監視を受けている。原子力村の人達はプルトニウムの事はなるべく話をしたくないのだ、このプルトニウムの問題を解決するために原子力発電を止めようとは露ほど考えず、プルトニウム239(核分裂する)の利用を考えたのだ、即ち「夢の高速増殖炉」。


なぜ「夢の高速増殖炉」というかは、プルトニウム239とウラン238を混ぜて燃やせばウラン238はプルトニウム239に変わる。つまり燃料を燃やせば燃やすほど燃料が増えるのだ。だから「夢の」と枕詞が付いているのだ。

当然日本以外もフランス、イギリス、ロシア、アメリカ等も同様プルトニウム239を核分裂させると有意義だと思っているから、一斉に実験炉の製作に走った。ところがプルトニウム239の安定的、連続的な制御は非常に難しく、日本以外の国はトラブル続きで「夢の高速増殖炉」から撤退してしまったのだ。

ところが日本も同様トラブル続きであるのに、いったん始まったら止まらないという有名な官僚制度があるから、何があっても「夢の高速増殖炉」を止める気は無いらしい。

かくして当初予算5,900億で始まった「もんじゅ=出力80万Kw」は2兆4,000億円費やしても、正式稼働していない。トラブル続きで今のところ2013年4月に本格運転の予定である。今までのトラブル続きから考えて2013年4月に成功するとは考えられない。画して2兆4,000億円は官僚の為に増え続けていくのだ。

政治的判断で止めない限り、永久に「夢の高速増殖炉」は有名な官僚制度により継続することになる。そして「夢の高速増殖炉」を推進した官僚は数千万という退職金をもらい、何処かの公団に天下りして優雅な生活を送るのだ。それ故「夢の高速増殖炉」は高級官僚の為にあると言える。政治的判断で止めた時、官僚は誰一人として責任はとらない、こういうのを世間一般では「ぼったくり」というのだ。

高速増殖炉をガソリン(プルトニウム239)エンジンに例えたら、軽水炉は軽油(ウラン235)エンジン、プルサーマルはジーゼル(軽油)エンジン。ジーゼル(軽油)を少しでも効率を上げようとガソリン(プルトニウム239)を混ぜてみようとして、すでに実行しているのだ。従来の軽水炉(ウラン235用)でガソリン(プルトニウム)と軽油(ウラン238)を混ぜて使用するという極めて危険な事をしているのだ。

まだ軽水炉の廃炉の方針が決まっていないから、電力会社は原子力発電所の廃炉には腰が引ける。原子力電所所の廃炉には膨大な費用がかかり、完全な解決策など有るはずがないのだ。

原子力発電所は費用は膨大にかかること及び完全な解決方法が無いことから40年稼働可能だとか60年稼働可能と問題を先送りにしているのだ。(電力会社での廃炉はまだ1例もないのだ)それ故福島原子力発電所は10年間しようの延長が決定されたのだ。

当初30年から40年と言われた原子力発電所の廃炉年数を超える発電所が続々と出てくる。電力会社は1番くじを引くことを恐れ、原子力発電所の稼働年数の延長をここみるだろう。しかしこの事はさらなる大事故への序曲になる可能性が高まるだけなのだ。重ねて言う原子力発電所の安全なる廃炉の方法など絶対に無いのだ。

ところでTV等マスコミでこの様な話が全然出てこないが、原子力村の人たちがまだ裏で力を持っているということだろうか?

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