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2011年8月14日日曜日

遺伝子

生物は単独で進化してきた訳ではない。遺伝子レベルでは、異種生物(特にウイルス)間で遺伝子の融合、挿入、加入という事を繰り返してきたのだ。人間の遺伝子は34億あると言われているが、人間として決定づけられている人間たる遺伝子は数%だといわれている。猿と人間の遺伝子の違いは0.4%だと言われているが、猿も人間も95%以上が役にたたない遺伝子を持っていると言われている。
 
 遺伝子は染色体の中に入っており、染色体は人間で23対、牛では30対と生物により違う。遺伝子の最小情報単位は3文字でアミノ酸を表し、例えばGAAはグルタミン酸、GCUはアラニン、AAAはリジンを作れという情報でこの3文字の並びの事をコドンという。コドンはアミノ酸の順番をきめている、すなわちタンパク質の種類を決めているのだ。
 
 このタンパク質(人間の身体の構造そのもの)の情報は遺伝子の中で3万程度だと言われている。アミノ酸を指定する部分をエクソンといい、その他をイントロンという。原核生物にはイントロンはない、真核生物だけがイントロンを持つのは進化の過程でさまざまな遺伝子を作る為に必要だったからだろう。
 
 遺伝子の数が多ければ高等生物かというとそうでもない、山椒魚なんか人間の30倍の遺伝子を持っている、いずれにしてもイントロンは全部が意味の無い情報だとは考えられない、何らかの意味があると思うが、進化の過程で意味も無くズルズルと引きずってきた遺伝子もあるだろう。

 遺伝情報はバラバラに書き込まれており、その読み取り方、実行の仕方にはかなりの自由度と偶然が入り込む、生命システムの生成は偶然と確立を伴っている。

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