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2011年7月24日日曜日

Lの考え方

電線に電流が流れればその廻りに磁界ができます、電線に直流電流を流した時の事を考えてみましょう、始めは電流が0だから電線の廻りには磁界はありません、次に電流が流れると電線の廻りに磁界が発生します。つまり空間が磁界のない状態からある状態に変化したのです。この時空間が磁界の発生に対して抵抗するのです、でも一旦磁界が出来てしまって磁界が変化しなければ空間はなんの抵抗もしません。
  この様に空間は磁界が変化する事に対して抵抗するのです。だから直流電流を流した時、
時間0の状態で無限大の抵抗をうけるのです、でも一旦変化しない磁界が出来てしまうと空
間は何の抵抗もしません。
 だから直流回路では過渡的にLを考慮しなければいけませんが、定常状態ではLを無視して
計算をしてよいのです。
 交流回路では電流が常に変化しているので磁界も常に変化しなければなりません、この時
空間が磁界に対して抵抗する度合いがωLなのです。ωLを電流に対する塀と考えると良く理
解できるでしょう。電流が堀に流れてきた時、電流は堀の高さまで流れを阻止され流れる事
が出来ません、それでもどんどん流れてくるとついには堀の高さを超えて電流が流れます、
さらにどんどん流れてくると堀の存在が電流の流れにとり無視されるのです。
 この事を直流で言うと、時間0で電流は無限大の抵抗を受けるといいます、そして時間が
たつにつれ(電流が堀を越えた時点以降)少しずつ電流が増加し、さらに電流が多くなった
時堀の存在は電流の流れから無視されるのです、だから時間が充分たった時点ではL0とな
るのです。
 交流で考えるとある回路に電圧をかけます、しかし暫く電流は堀に流れを阻止され電流は
流れません、この事を電流は電圧に対して90°遅れるといいます。
 又∞のLは直流しか流しません。だから単相半波ダイオードに還流ダイオード並列に入れた時、Lを十分大きくすれば、L=∞と考えても大差ない事から、負荷には直流しか流れないと考えても良いのです。

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