今日本国家を蝕み、国家そのものの存在を脅かす事態に陥っている日本人の考え方、その諸悪の根源の元は聖徳太子の、十七条憲法の第1条「和を以て貴しとなす」なのだ。
この考え方は国家そのものが貧乏で、国民も貧乏な時、外部に対して力を誇示しようとする時、外部に対して絶大な力を発揮する。何故なら日本国民全ての人が貧乏だから外部に打ち勝って裕福になろうとするベクトルは同一方向に向かうからだ。
翻って国家が裕福になった時、国民全員が裕福な村と裕福でない村に2極化し、さらに裕福な村がその村の権益を守ろうと権益をまもり、変革を嫌う集団に陥るのだ。
民主主義に於いて体制が出来た時、声を大にして意義を唱えるのは変革を是としない、金持ちの集団であって、その権益を手に入れることが出来なかった集団は民主主義から無視されるのだ。それが現在の日本の姿なのだ、国会議員の悪口を言うと、誰が国会議員を選んだのだと言う。現在の国家議員の選挙における選択基準は、誰が国会議員として優秀かという判断基準が無く、その議員がどこの金持ち集団から出てきたかという判断でしか国会議員を選ぶ方法が無いからだ。又選択基準が再選を有利になるように公職選挙法が作られているからだ。
「和を以て貴しとなす」がどれだけ日本を蝕んでいるかの例を挙げよう。車の車検、今は2年に1回、車検を2年に1回と決めた時は、その時の車の性能からいって極めて合理的だっのだろう。しかし現在これだけ車の性能が良くなって、どう考えても5年に1回で充分なのだ。しかし2年に1回を5年に1回に変えたら大量の車検で職を得ている人の裕福な人が権益を失う。従って「和を以て貴しとなす」の精神から言って2年を変えてはいけないのだ。これが現実なのだ。
ライターを製造しているメーカーがある、ライターは子供にとって火事の危険性があるから即刻中止すべきだと意見があるのに、政府は何故即刻中止できなかったかはライターで生活している人の意見しか聞かないからだ、何故即刻中止出来なかったかは、ライターの製造メーカ及び流通メーカの意見だけを聞き、死んだ子供の意見を聞いていないからだ。
何故未だに犬の狂犬病の予防注射をするのだ、狂犬病予防法は昭和25年に施工された。国内で1956年以来国内における感染症の例は無い(但し海外にはまだある)今狂犬病の予防注射を中止したら、職を失う人が多く出る、この事は「和を以て貴しとなす」の精神に反する。この様な例は日本に無数にある。それの結果が1000兆円に及ぶ国債なのだ。
裕福層は聖徳太子の、十七条憲法の第1条で言われている「和を以て貴しとなす」を巧みに自己の権益を守ろうとする言葉に利用している。これらの人達に騙されてはいけないのだ。
かって9つの電力会社、石炭から石油に、国鉄の改革、NTTの改革と成功してきたのに何故郵政、公務員、国会と失敗するのだ。そてまた新エネルギー政策で失敗しようとしている。現時点では「和を以て貴しとなす」。では日本という国家そのものが死んでしまうのだ。
勉強になります。
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