東京電力のホームページで明らかになっているデータを記します。
1)受電方法の区別
a)50KVA以下は低圧受電です。
b)50KVAを超えると6.6KVの高圧受電となります。
c)2000KVAを超えると特別高圧受電です。
2)電気料金
a)個人住宅の場合
電力量料金単価
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第1段階料金
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最初の120kWhまで
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1kWhにつき
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17円87銭
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第2段階料金
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120kWhをこえ300kWhまで
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1kWhにつき
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22円86銭
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第3段階料金
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上記超過
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1kWhにつき
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24円13銭
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b)会社等で6.6KV受電している場合
電気料金=基本料金+電力料金+燃料費調整額です。
業務用と工場用があります。
c)業務用500KWまでは
基本料金=1,638円/Kw
夏季=13.75円/Kwh
他=12.65円/Kwh
夏季=13.75円/Kwh
他=12.65円/Kwh
d)高圧電力A500KWまでは
基本料金=1233.75円/Kw
夏季=13.75円/Kwh
その他季節=12.51円/Kwh
夏季=13.75円/Kwh
その他季節=12.51円/Kwh
e)500KVA以上はどうなるかというと電力会社とのネゴによって決まるので公表されてい
ませんが特高受電で10円/Kwh位です。
3)最大電力量
最大電力量をどのようにして決めているかというと、話を解りやすくするため1月1日
午前0時に電気の使用開始をしたとします。午前0時から0時30分までの電力量を計
測します。この電力量を2倍します。これが30分間の最大電力量となります。
何故2倍するかというと、電気料金の元に成る電力量はkWhだからです。つまり電力
量とは1kWを1時間使えば1kWhですから、30分使用しただけではまだkWhに成
っていないのです。即ち実際に0時30分から1時まで使用した電気量を無視して0時
30分から1時まで使用した電気量は0時から0時30分まで使用した電力と同じであ
ると仮定して2倍しているのです。
4)最大電力量の運用
基本料金=最大電力量×基本料金単価です。では3)で述べた最大電力量をどのように運用したいくかというと、また実例を挙げて説明します。1月1日午前0時から始まった最大電力量の計測は1月1日午前0時から1月2日午前0時まで24時間÷30分=48回行われるのです。即ち1日48回の計測を30日(1カ月)して合計48回×30=1440回の中で最も大きい値が1月の最大電力量なのです。2月にはこの最大電力量を元に基本料金が請求されます。
5)年間における最大電力量の運用
4)で述べた最大電力量は11カ月即ち12月分まで有効なのです。但し1月に計測した最大電力量を超える月があれば1月の最大電力量の値は無効となります。これも話がなかなか難しく実例を挙げて説明します。
2010年
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1月
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2月
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3月
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4月
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5月
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6月
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7月
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8月
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9月
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10月
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11月
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12月
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50
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48
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35
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30
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25
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33
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52
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78
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88
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65
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30
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45
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2011年
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1月
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2月
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3月
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4月
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5月
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6月
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7月
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8月
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9月
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10月
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11月
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12月
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51
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50
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36
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29
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28
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31
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53
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75
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91
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67
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35
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46
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では最大電力量の取り方の実例を上げます。
1010年1月から7月まで50kWh
1010年8月は52kWh
1010年9月は78kWh
1010年10月から2011年9月までは88kWh
1011年10月から12月まで91kWh
基本料金の元に成る最大電力量はその月で終わる訳でなく、最大11カ月そのデータを引きずる事になります。極端にいえば1月に最大電力量100kWhを出すと2月から12月まで最大電力量が10kWhでも11ヶ月間100kWhの最大電力量を基準に基本料金を請求されてしまうのです。どうも電力会社にいい様にやられているという感じです。
実際の計測から請求は1カ月遅れることを考慮に入れて考えて下さい。
次回は電力料金の比較をします。いかに工場が優先され、さらに大工場が優先され、中小企業及び個人が冷遇されているかの電力料金の比較をします。
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