異種金属を付けると電池になる。アルミニウムと鉄は隣り同士で電池としては小さく、アルミニウムと銅は5段階離れているので電池としては大きいということである。電池として働くと言う事は同時に腐食するということだ。従ってアルミニウムと銅は決してつけてはいけない、だからアルミのケーブルを使用したとき、アルミ二ウム端子を銅バ-に接続する時は、アルミニウムと銅の直接接触を防ぐコンパァンドを必ず塗ること。
また銅管のサポ-トは鉄のサポートであったなら直接接触しない様に鉄と銅の間に絶縁物を挿入しなければならない。
下記の表は原子間のイオン化傾向を表している。
元素名 | 記号 | 単極電位 |
リチウム | Li | -3.04 |
カリウム | K | -2.93 |
カルシウム | Ca | -2.76 |
ナトリウム | Na | -2.71 |
マグネシウム | Mg | -1.55 |
アルミニウム | | -1.662 |
マンガン | Mn | -1.185 |
亜鉛 | Zn | -0.762 |
クロム | Cr | -0.744 |
鉄 | Fe | -0.447 |
カドミウム | Cd | -0.403 |
コバルト | Co | -0.28 |
ニッケル | Ni | -0.257 |
錫 | Sn | -0.138 |
鉛 | Pb | -0.1262 |
水素 | H | 0 |
銅 | Cu | 0.342 |
水銀 | Hg | 0.851 |
銀 | Ag | 0.8 |
白金 | Pt | 1.118 |
金 | Au | 1.498 |
上記表で一般的に言って2つ金属の電気化学ポテンシャルの差が0.6Vを超えるような組み合
わせは受け入れられない。しかし0.6V以下であっても高い信頼性が要求される場合は考慮す
る事が必要である。
金属のイオン化傾向とは金属が水又は水溶液中で電子e-を放出して陽イオンになろうと
する性質で、イオン化傾向が大きいとは陽イオンになり易い 電子を放出し易い 酸化さ
れ易いという事である。
イオン化傾向が小さいとは陽イオンになりにくい 電子を放出しにくい 酸化されにく
いという事である。
イオン化傾向の小さい金属イオンを含む水溶液にイオン化傾向の大きな金属単体を入れ
るとイオン化傾向の大きな金属が酸化され溶解し、イオン化傾向の小さい金属が還元され
析出する。
希塩酸(HCI)にZnを浸漬
Znは水素よりイオン化する傾向が大きいから、希塩酸に浸漬するとH+によって酸化(電
子を失う)されZn2+となり溶解する。水素はZnによって還元(電子を受け取る)される
為H2を発生する。
希塩酸にCuを浸漬
Cuは水素よりイオン化傾向が小さい為、水素イオンによって酸化される事がないので、希塩酸に浸漬しても変化はない。
希硫酸(CuSO4)水溶液にZnを浸漬した時
CuSO4水溶液にZnを浸漬すると、銅よりもイオン化する傾向の大きいZnが水溶液中の銅
イオンに電子を奪われ(酸化され)Zn2+となって溶解する。亜鉛から電子を受け取った(還
元された)銅イオンは、銅となって亜鉛表面に析出する、このようにイオン化傾向の大き
い金属をイオン化傾向の小さな金属イオンを含む水溶液に浸漬した時、イオン化傾向の小
さい金属が析出する現象を置換反応という。
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