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2011年7月22日金曜日

危険な原子力(6)と高速増殖炉とプルサァーマル

原子力の恐ろしさは福島原子力の事故の様な事があるから恐ろしいだけではありません。ウラン235が核分裂を起こしてエネルギーとなります。又ウラン238がプルトニウム239に変わります。結局ウラン2354%)とウラン23896%)の燃料を燃やせば、ウラン
2351%)、プルトニウム2391%)、ウラン23897%)、他核破棄物(1%)の灰になります。実はこの時プルトニウム239も核分裂をしており、最終段階で30%程度のエネルギーを発生しています。
 
ウラン235は低速中性子でしか核分裂をしません。ウラン235が核分裂をした時、高速中性子を出すので、この高速中性子を軽水(=ただの水)により低速中性子にしてウラン235が連続核分裂をする様にしているのです。この制御技術はほぼ確立しています。
 この様に原子力発電を続ければ灰がどんどん溜まっていきます。特にプルトニウムは原子爆弾にもなりうる事からIAEAから激しく監視されており、又半減期が2万4000年もあり、放射性毒性がかなり強いのです。

 という事でプルトニウムを何とかしたいという願望の基にウラン23880%)、プルトニウム23920%)のMOX燃料を作り、プルトニウム239を核分裂させれば、プルトニウム239は減るが、プルトニウム239が核分裂する時出した高速中性子がウラン238をプルトニウム239に変えるのです。つまり燃料を燃やせば燃料が増えてしまうのです。それ故このシステムを夢の高速増殖炉といいのです。

 しかしながら高速増殖炉は制御が非常に難しく、他の国が次々と高速増殖炉の開発から脱落しているが、日本だけがまだしがみ付いている。高速増殖炉がうまくいかないものだからプルトニウム23949%にしたプルサーマルというものも考え出した。

 通常の原子力発電をする限り核廃棄物は増える一方で、プルサーマル、高速増殖炉はプルトニウム239を減らすという意味では有用だが、核破棄物を減らすという方向では何の役にも立っていないのです。

 結局2006年現在プルトニウム23945tあるそうです。プルトニウム原子爆弾の臨界量は10kgだから原子爆弾4500発分です。これからもどんどん増え続けます。日本は核武装をするつもりでしょうか?

結局現在ウラン235を燃やす技術は確立していて、ウラン235を燃やした後の灰再処理をイギリス、フランスに頼んでいました。

この再処理を日本でも出来るようにしようという事で六ヶ所村に再処理工場を建てましたが、トラブル続きで未だに稼働していません。イギリス、フランスからは再処理された燃料及び核破棄物が日本へドンドン帰ってきます。プルトニウム239を使った夢の高速増殖炉はどういう訳だか全世界で日本だけが頑張り、成功の可能性が全く立っていません。

夢の高速増殖炉が失敗しそうだからと始めたプルサーマルはまだ技術が確立していないのに、始めてしまった。そして使用済み核燃料をどうするか全く決まってい無いのです。

ウラン235を燃やすという事だけに専念して、後処理は何とかなるさと始めてしまったのが原子力村の人達が立案した日本の原子力政策なのです。原子力発電所をドンドン建て稼働するとプルトニウム239がドンドン蓄積してきました。

このプルトニウム239が問題なのです。ウラン235の1/3の量で原子爆弾製造できるのですから。いいですか日本はわずかの時間があれば核武装できるのです。

海外からの危惧をかわす為にプルトニウム239を消費する夢の高速増殖炉を始めたが、失敗するでしょう。 夢の高速増殖炉が難しいと思い今度はプルサーマルというものを始めた。プルサーマルなんて完全な悪あがきなのです。



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